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SVAHA Instructors Talk: 火曜Hatha BASIC 担当:律子先生インタビュー


ヨガスタジオは毎日やってても、行ける日行けない日があるし、どの先生が自分に合うかはわかりにくいですよね。そこで、これから数週間かけて、スヴァーハヨガのインストラクターさん達にインタビューしたものをアップしていきます。


初回は、スヴァーハの先生の中で、最も指導経験が長い律子先生の登場です。指導者として、ヨガの実践者としてのライフヒストリーや心がけていることなどについてスタジオディレクターの千枝が聞いてみました! ぜひお読みください。


律子先生・近影



■ヨガを始めたのはいつ頃、どんなきっかけでのことですか?

OLをやりながらフィットネスインストラクターとしても働いていた2000年頃のことです。当時はダンスエクササイズなど激しい運動が楽しくて、担当レッスンもエアロビや筋トレのグループワークとか。ヨガには見向きもしてませんでした(笑)


■そこから何か転機があって?


昼はOL、夜や週末にはインストラクターとして働いて、ダブルワークで楽しかったけど、忙しすぎたんでしょうね。結婚前に頑張りすぎて帯状疱疹になってしまって…。


■20代で帯状疱疹…早くないですか?


本当に~! 無理しすぎてた!(笑)


身体のことをあんまりわかってなくて,ずっと動いてて気づかなかったのですが、今思えば完全に無理してたんでしょうね。両立の難しさを感じて、否が応でも自分と向き合う時間になってしまいました。そんな時にふらっとヨガをやってみたら…シャバーサナが極楽で(笑)


人生の節目、体力の節目にヨガに出会ったんです。


■当時は日本でヨガブームが起きる前で、今とは環境なども結構違ったんじゃないですか?


そうですね。ジムのプログラムでは週に1回とか2回とかで今よりずっと少なかったですし、ヨガマットも完備されてなくてちがうもので代用してたり…懐かしい。



■先生や参加者さんも今とは違うところも多かった覚えがあります。


インストラクターさんは私よりかなり年上の女性でしたね。身体も華奢で小柄なのに、ひょいひょい軽く動く方で、見本で見せてもらったサルヴァンガーサナが肩からシャキーンと伸びて、今思い出しても美しかったですね。





■そうだった! あの頃は高齢の方が多かったですよね。私も初めて受けたヨガは両隣おじいさんだった(笑)


そうそう、先生も参加者さんもみんな年上で。


でも自分だけできないポーズなんかも普通にあるんですよ。いい意味での挫折感というか「あれ? 私ってこんなだっけ?」という発見があって、それがヨガにハマるきっかけだったと思います。


上向きの弓のポーズ(ウールドゥワ・ダニュラーサナ)こんなに硬かったの? からスタートし、難しいポーズをすることだけがヨガじゃない、と説きながらも、この美しい後屈のポーズ。プラクティスを続けることの大切さを感じます。「でも鼠蹊部が硬くて〜」とおっしゃいますが、なんの何の!


■最初の気づきですね(笑)そしてハマってしまって、程なくティーチャートレーニング(指導者養成トレーニング)に足を踏み入れられたんですね。


そうです。他のスタジオではピラティスの指導もしているんですが、資格をとったのはピラティスの方が先でした。元々はヨガも完全にフィジカルから入ってましたね。


■その後にヨガのティーチャートレーニングを受けて、そこで哲学にも開眼されたと。


本が好きで、いろいろ探求することが好きだったので「もっと知りたい!」と思うようになりました。

元々は完全にフィジカルから入ったヨガなんですけど、シャバーサナの後の気分の良さとか、やっぱりメンタルにも何かあるな! と思っていたので、ヨガ哲学に出会って、扉が開いた感じがしました。


そして扉を開けたら「人間とは?」「世界とは?」と知りたいことが無限に広がっていて。そしてまだまだ全く飽きることなく。今はヴェーダンタの勉強もしています。


*ヴェーダーンタとは

インドで発達した六派哲学(ダルシャナ)の一派。心身の鍛錬で解脱を目指すヨーガ学派で説く二言論とは別の不二一元論を支持する。ヨーガ学派は後期になるとヴェーダーンタの影響を強く受けるようになる。



■古典ヨガ哲学以外にヴェーダーンタを学んでみることで、良かったことはありますか?


ヨーガ・スートラなどの古典ヨガも(ヴェーダーンタも)どちらもインドの哲学で、大元のテーマは同じなので、スートラで語られている内容について違う角度からの気づきがあったりするので、より理解が深まります。



律子先生がヴェーダーンタの勉強をするときに使っているテキストとノートなどの文具類。日本語のみならずサンスクリット語もびっしり! 律子先生の哲学講座も実現させましょう!


■ヨガ哲学で特に好きな考え方はありますか?


イーシュワラ・プラニダーナです。


イーシュワラ・プラニダーナはヨーガ・スートラにおけるヨガの修行の8つの段階の「Niyama(勧戒)」のうちのひとつで「自在神への献身」と訳されているんですが、ヤマ(禁戒)とニヤマのうち、1番意味がわかりにくいものでした



■確かに現代人、日本人にとっては、神という言葉が入ることを嫌う人や、時代錯誤的な感じを受ける人もいるのではないかと思います。


だからティーチャートレーニングでもあまり詳しくやらない。私も最初はテストとかで出るかもだから一応覚えておくか…って感じだったんですけども、解釈がしづらいからこそ考えたいものでもあって。

努力した結果って予想通りか予想以上か、それ以下か、だけじゃなくて「それ以外」のことがたくさんあるから、それをいかに受け入れていくかはとても大事だと思っていて。

神様の思し召し、みたいなことですけど、諦めろというのではなくて結果を受け入れる良さというか。理解するのに10年以上かかったし、今になってわかったと思うけど、それでも説明が難しいんですけど。



■「なるようになる」とか。この概念をヨガのところにも持ち込まないとアサナの形だけに囚われてしまって、実のない練習になってしまうんですよね。


そう、そこ本当に難しい~! 出来てるけども、わかってない……みたいなことはして起きやすいし、そこがヨガの練習とか、指導の難しさだと思う。


■ お天気なら「なるようにしかならない」と諦められるけども、身体のことになると諦めがつかない…アサナだけじゃなくて、色々…美容とかも(笑)


年をとることは否定しないで、でも諦めないで抗っていこうという気持ちも大事だと思っていて! 色々コスメとかも試しています。


■ それは超大事!


(笑・しばし脱線)



ナヴァーサナ(舟のポーズ)ヴァリエーション、さすがの安定感はピラティス効果もあるのかな?


■ 難しいアサナは出来るけど、そのために自分の身体を痛めたり、誰かにマウントするようなことがあってはならない。その匙加減の難しさはいつだってヨガ・プラクティショナーの課題だと思います。


身体をどう使うかを通じて心に何も響かないわけがないから、そこをどれだけ意識することが出来るか。クラスを行う時には、やっぱり心にどう効かせるかは大切にしていますね。それがなかったらヨガである意味がなくなってしまうので。


■でも律子先生のクラスを受けると、身体を動かす楽しさも大事にしたいということもとても伝わってきます。クラスを作っていくときに心掛けていることはありますか?


「Do your best!」を大事にできるヨガの先生でありたいです。


■ベストを尽くすというのは大切ですよね。ヨガの指導において「頑張りすぎなくていい」という言葉もよく聞くし、それも本当にそうだなと思うんだけど、それだけじゃなくて…


「頑張らなくてもいい」とは言ってなくて(笑)人事を尽くした上で天命を待つ、までが1セット。


■頑張りすぎなくてもいいけど、頑張るなとは言ってない(笑)天命待ってみて、それでも頑張れない日もありますもんね。


あるある! 体調もあるし、女性の場合は月経周期なんかにも振り回されるし…。


そういう諸々も含めて、自分の出来る範囲で行えるのはヨガの良いところですし、その上で、自分軸でその日の「ベスト」を探すことの大切さを伝えられるヨガの先生でありたいですね。


■「がんばりすぎない」と「ベストを尽くす」。両方のバランスが大事なんだけども、どっちかを選んでメッセージを伝えなければならないならば…


ベストを尽くす、の意味を伝える努力をしていきたいですね。ここは指導者として諦めたくないところだなあ。もちろん、結局受け取り手次第、イーシュヴァラぞ知る、な部分も多いんですけどね。


■ ヨガは実践の哲学なので、言葉はなくともアーサナを練習してたらわかることがある、というのは指導者的には諦めになります?(笑)。ちなみに好きなアーサナはありますか?


何でも好き…(ちょっと考えて)アンジャネアーサナかな。のびのび感が。


■ アンジャネアーサナはリラックスできるて全身が伸びて…人気ありますよね。


あ、じゃあ違うのも挙げたい。トリコナーサナも好きです。いつだってやりたい。バランス系もいいですよね~ツリーポーズとか毎日違うもん。



■逆に苦手なアーサナはありますか?


ハンドスタンド!


■ ハンドスタンドはハンドスタンド専門みたいな人以外はみんな苦手ですよ。


2秒くらいだったらキープできます。


■ 十分すごい(笑)



 

スタジオディレクターから一言:

もともと身体を動かすことが好きだという律子先生のクラスは、アサナをとることの楽しみを存分に味わいながら、自然と自分と向き合うことに抵抗がなくなっていく感覚があります。 担当されているHatha BASIC(ハタヨガ基礎)のクラスは、初心者さんにもオープンですし、ヨガのアサナが出来るようになることにどうしても気を取られてしまう、自分と向き合うことができない…という経験者の方にとてもおすすめしたいクラスです。

哲学への造詣も深く、ヨガ以外の話題も豊富。まだまだお話を聞いてみたいので、きっと2回目もあることでしょう。楽しみに待っててくださいね!


 

律子先生の担当クラス:火曜14:00-15:00 Hatha Basic







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